夏の立山黒部旅行:絶景のアルペンルートと、旅の準備(スケジュールをしっかり立てた計画が大事!)

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雷鳥荘からのパノラマ

友人に誘われて、いつもより遠い立山黒部まで旅行へ行ってきました。1泊2日という短めの行程で、事前にスケジュールをしっかり立てた計画を綿密に作る必要がありました。
今回はその計画の大切さと、立山の室堂平周辺の風景の素晴らしさをお伝えしたくて、ブログにしました。記事では、実際の旅の様子や写真と、そのときの感想、そして反省点をお伝えします。

はじめに:立山を選んだ理由と旅の目的

標高3,000m級の峰々が連なる北アルプスを貫く世界有数の山岳観光ルートです。
総距離37.2km、最大高低差は1,975m。そのほぼ全区間が中部山岳国立公園内にあります。
富山県側の立山町「立山駅」と長野県側の大町市「扇沢駅」を乗り物で乗り継ぎ、いくつもの景勝地を通り、気軽に、雲上に広がる立山黒部の大自然を満喫することができます。

立山黒部アルペンルート公式サイト https://www.alpen-route.com/index.php
(訪れる前にこのサイトを予習するべきでした。)

なんとなく素敵なところだと噂には聞いたことがあります・・・という程度の知識しか持ち合わせていませんでした。友人が誘ってくれて、一緒に行こうかな、と思った程度だったのです。だからそのことについて調べたこともなければ、テレビで観てもざっくりと、「信州あたりの綺麗な風景の場所」としか認識していませんでした。このブログを読んでいる方からしたら、驚かれるかもしれません。もっと人間は好奇心旺盛にいろいろ調べたり興味を持ったりするべきですよね。
しかしそういうわけで旅の目的は、どちらかというと「友人と高いところのハイキングを楽しんでみる」という感じでした。体調などを崩して友人に迷惑をかけないようにだけはとても神経質になっていました。

実際の旅行について

🔹計画について

宿の予約について

友人にいろいろお任せしてはいるものの、宿や切符の手配などは必要最低限やらないといけません。

まずは宿の手配です。人気の場所、ということで7月に行くために1月に宿の予約を取りました。これもさきほどのホームページからたどりつけるようになっていて、ほかに近くにはいくつか山荘がありますが、私たちは雷鳥荘に予約を取りました。。もちろん「雷鳥荘」と検索をかけても同じページにたどりつけます。

らいちょう温泉雷鳥荘 https://www.raichoso.com/

切符について

そして交通機関の切符の手配です。立山側から入るため、とにかくまず富山駅まで向かう手配をしました。北陸新幹線がとてもありがたく思えた瞬間でした。その後は合計8本の公共交通機関を乗り継いでいきますが、これらをまとめてくれている切符があります。

立山黒部アルペンルート図解

↑立山黒部アルペンルート公式サイト https://www.alpen-route.com/index.php より

立山黒部アルペンルートきっぷ

私はそれを立山駅のみどりの窓口で購入しましたが、どうやらWEBきっぷなるものも存在するとホームページに書いてありました。また、WEBきっぷの中には、利用日10日前までに予約すると少しお得になるものもあるようでした。

富山駅から立山駅までの切符は、富山駅で現金購入しました。

また今回私たちは、扇沢から信濃大町駅へ向かったのですが、その際は乗る前にバス停横にある売り場で切符をJCBカードで購入しました。

旅程について

日程行動概要
1日目首都圏から北陸新幹線で富山駅 → 立山駅 → 美女平→ 室堂 → 宿泊(雷鳥荘)
2日目室堂 → 雄山登山 → 室堂 → 大観峰 → 黒部湖 → 黒部平 → 黒部ダム → 扇沢 → 信濃大町から首都圏へ帰宅

友人は交通機関について、目安となる発車時刻をすべて調べてくれていました。いくつかのパターンまで考えてあり、頭が下がる思いです。

🔹持ち物について

標高の高いところですので、気温が心配でした。とやま観光ナビの以下のサイトによると、7月でも最高気温が24℃、最低気温は16℃と書いてあり、どちらかというと寒さを恐れました。(寒いのに弱かったり、風が強いときもすぐ寒くなるんです。)
とやま観光ナビ https://www.info-toyama.com/stories/alpen_clothes#section-13803

まず上は、暑いところを歩くときの半袖、日差しが強くなった時の長袖、雨風が防げるウインドブレーカー、そしてどうしても寒いときの裏ボアの長袖を準備しました。下は、履いていく長ズボンと万が一濡れた場合の短パンとタイツを準備しました。
また、帽子とサングラス、登山用靴などは必須です。

🔹体験談:当日の記録

【1日目】

廻る富山湾すし玉富山駅店ねぎとろ

初めて北陸新幹線に乗り、初めて富山駅で下車しました。

富山駅ではおいしいお寿司を食べてから、出発です。

富山地方電鉄路線図

まず立山駅行きの富山地方鉄道に乗ります。この車両は年季が入っていてなんて味わい深いのでしょうか。テーブル席があったので、みんなで向かい合って乗りました。話もはずみます。

立山駅前

14時ぐらい、立山駅前で記念写真を撮りました。この建物の前で写真撮影、が王道のようです。

ケーブルカーからバスを乗り継ぎます。途中の美女平や弥陀ヶ原の散策も、るるぶなどの旅行雑誌でお勧めされていました。私たちはそのまま室堂までバスの旅を楽しみました。友人と話もゆっくりできました。しかしここまで案外暑かったです。

室堂に到着しました。やっと少しひんやりした感じです。そしてこの山々の絶景に驚かされます。私はこの風景が本当に好きだと思いました。素晴らしい、の一言です。ちょっとアルプスの少女ハイジになった気分でした。少し風が強めだったので、半袖の上にウインドブレーカーをはおりました。どんどん雲が流れて、晴れてくると今度は日差しが暑く感じました。

雷鳥荘までは徒歩40分ほどでしょうか。みくりが池やミドリガ池を見ながら、そしてライチョウを探しながら、結構アップダウンの激しい道を歩いて行きます。標高が高いからか、少し息も上がりました。右の写真はもう雷鳥荘の手前、ここからキャンプ場が見えました。山荘泊まりでも重い荷物なのに、これにキャンプのための荷物が加わったら私は動けないかもしれません。キャンプをしているひとたちに尊敬の念を抱かずにはいられませんでした。

雷鳥荘の熊の木彫り

16時半ごろ、雷鳥荘に到着しました。手続きをして部屋に向かいます。個室は2人部屋で、お布団も綺麗だし、畳も綺麗で、さらに驚いたことにWi-fiも整備されていました。あとで気が付いたのはさらにお風呂もきちんと入れて、シャンプーやボディーシャンプー、ドライヤーも置いてくれていました。

まずはまだ明るいうちに、宿の外で絶景を見ながらの乾杯をしました。なんて幸せな時間なんでしょう。

いったん宿に戻り、お風呂に入ろうかと思いましたが、夕食(二部制になっていました)の時間や日の入り時刻などが受け付けのすぐ横の壁に掲示してあり、日の入り時刻は19:03となっていました。(ちなみに雷鳥荘から日の出は見えませんとの注意書きもありました。)日の入りを是非見たいと思い、慌てて夕食会場へ向かい前半の部に入れてもらえました。

雷鳥荘夕食

夕食はとてもおいしかったです。この標高にある山荘と考えると、こんなにたくさんの用意をするのはさぞかし大変だろうと思います。それなのに、品数も多く、またおいしくて、ありがたいかぎりです。

なんとか夕食を終えて、再度外に出ます。残念ながら太陽自体は雲に隠れていて見えませんでしたが、夕日の光が照らしだす山の夕焼けが素晴らしくて、また感動していました。

実はこの辺りからもともと偏頭痛持ちの私は、少し頭痛を感じ始めていました。明日は登山なので早めに就寝しました。

【2日目】

残念ながら、朝からやはり頭痛がありました。朝ごはんを食べてすぐ頭痛薬を飲みましたが、ベストの体調ではありません。恐れていることが起きてしまい、ちょっとショックを受けながら、雷鳥荘を出発します。

室堂までの帰りにも、やはりライチョウを見ることはできませんでした。中には見た人もいたらしいです。やはり雷鳥荘周辺の方が、見れるという情報でした。室堂で重い荷物をコインロッカーに預けます。ここから雄山に登山するので、小さいリュックにしました。それに対して友人は、必要ない重いものをロッカーに入れ、リュックは同じリュック(つまり持ってきているリュックは1つ)で登山をしていました。私は小さいリュックを持ってきていたので、そちらに荷物を移しましたが、リュック2つを持ってくるのはちょっと重いかもしれません。

8時ごろ、雄山へ向かって歩き出しました。最初はチングルマが咲き乱れ、綿毛になっているものもありました。登るにつれていろいろな花を見ることができ、これもまた楽しみのひとつだなあと思いました。また途中は雪が残っているところもあり、登山靴でないと滑ってしまいそうでした。絶景を見ながらの登山は本当はとても楽しいものであるはずなのですが、どうしても体調がいまいちの私には苦行に近いものでした。標高の高いことも原因のひとつかもしれません。だんだんと自分の体力は頂上までは持たないと、確信しました。一の越山荘が見えたところで、「せめてあそこまで」と目標を変更せざるを得ませんでした。いまだに悔しいです。

雄山登山一の越山荘

9時半すぎ、一の越山荘で友人たちの雄山登山を待つことにしました。一の越山荘からの景色も素晴らしいものでした。一方で、友人一同は雄山まで無事登山することができました。

雄山神社病気平癒守

友人たちが戻ってきたのは11時半すぎでした。頂上でお祓いしてもらって、無事に帰ってきました。頂上までたどり着けなかった私のために、友人がお守りを買ってきてくれました。

そこからまた室堂へ戻ります。途中、雄山の頂上付近に雲がたくさんかかっているのを見て、友人がやはり山は朝早くから登らないと、雲に覆われ、天気が急変する可能性があるのだと教えてくれました。

室堂には13時ごろ戻ってこられました。ホテル立山で昼ご飯を食べます。

コインロッカーに預けていた荷物を取り出し、リュックに詰め直したらまた交通機関の乗り継ぎで黒部ダムへ向かいます。

大観峰から黒部湖を見ていると、雷が聞こえました。その影響で、ロープウェーは出発時刻が少し遅れました。友人多少ずれても大丈夫だと言ってくれたので、安心して乗り、次のケーブルカーに乗り継ぎます。大変人が多く、しかもだんだん蒸し暑くなってきました。この辺りの景色はおそらく紅葉の時期が素晴らしいのだろうと思われ、今は室堂の絶景ほどは感動しませんでした。湖は青いので、それは綺麗でした。

黒部湖に到着し、黒部ダム駅まで徒歩で向かいます。黒部ダムについては以前テレビで観たことがあり、建設にまつわる歴史的事実を知ることは、日本に生きるものとして必要な気がします。私たちは普段の生活からは想像もできない犠牲を払って、電力を消費していることを改めて考えなければいけないと思います。

黒部ダムを楽しむためにはこちらの公式サイトを見てみるといいと思います。
黒部ダムオフィシャルサイト https://www.kurobe-dam.com/
私たちは外階段を上るなどの元気がもうなくなっていて、レストハウスでソフトクリームを食べて休みました。係員の方が教えてくれたことによると、午前10時ぐらいに来ると、太陽の光の当たり具合によっては虹が見えるらしいです。

疲れが出てきているので、電気バスと路線バスを乗り継いで、信濃大町駅まで帰りました。ちなみに今回は並んで待つ場面は何度もありましたが、一応予定通りの交通機関に乗れました。しかしもしかすると人が多い場合は乗りそびれることもあるかもしれません。

今回実は翌日に上高地まで足を伸ばすことにしました。この旅については次の記事に書きました!
上高地へ日帰り旅行(信濃大町に前泊・東京発も可能)で美しい景色に癒されたい!

🔹感想と反省点:実感した計画性の大切さ

一番言いたいことは、とにかく室堂付近の絶景です。こうして普段の生活に戻ってからも、たびたび私の頭の中に風景が浮かんできて、そしてとても幸せな気持ちになるのです。そういえば小さい頃からアルプスの少女ハイジの話が好きだったなあ、それはあの山々の絵が好きだったのだなあ、とか考えています。
こんな素晴らしい体験を共有してくれた友人には感謝しかありません。結果的に、雄山に登り切れなかった悔しさはありますが、これから標高の高い山に少しずつチャレンジして、必ずリベンジしたいと思います。

いくつか箇条書きにして覚えておきたいことを挙げます。

  • チケットはWEBサイトで利用日10日前までに予約するとお得
  • 山荘の予約は早めにする
  • 交通機関の出発時刻をしっかり把握して計画し、雷などの多少のずれにも対応できるようにしておく
  • 慣れない標高の高いところで歩くので、体調不良が起こる可能性にも考慮する
  • 気温の変化に対応できるような服装(太陽が近いので紫外線の観点から長袖がベストですが、汗はかくので吸水速乾性や通気性に優れたものがよい)を準備する

まとめ:立山黒部を最大限楽しむには?

1泊で駆け抜けるような旅でしたが、立山の壮大な自然にすっかり魅せられてしまいました。
また友人のしっかりと立てた計画のおかげで、見たかった景色にも出会え、焦らず旅を楽しめました。天気や標高差、乗り継ぎのタイミングなど、自然が相手の旅には“下調べと計画”が思った以上に大切だと実感しました。

立山は「非日常」に包まれる場所。だからこそ、自分に合ったペースで、余裕を持って訪れることをおすすめします。

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