せっけんで洗濯するメリットとその効果

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私は自分が敏感肌であることもあり、せっけんを愛用していますが、もちろんせっけんしか使っていないわけではありません。せっけん以外の洗剤を使うときもありますが、せっけんを使うとなんだか自分の肌への刺激が少ないことはなんとなく経験で分かっています。

あとなんとなく、環境に優しい気がしていました。今流行りのSDGsにも貢献しているのではないかと思っていましたが・・・。一概にそうとは限らないようです。今回この記事を書こうと思って調べたところ、せっけんを使う=環境に優しい、の認識を少し改めた点もありそれも含めて書いていこうと思います。

SDGsポスター
SDGsとは、日本語では「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals)のこと。2015年9月の国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のことです。ポスターはとても可愛いです。

せっけんを使うと環境に優しい?について認識を改めた点

いろいろな種類の洗剤が販売されていると思いますが、私の中での分類は2種類です。天然界面活性剤を使用しているものか、石油などから作られた合成界面活性剤を使用しているものか、です。天然界面活性剤は純せっけん分(脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム)などと記載がされていることが多いです。普通にお店で売っているものはおおよそ合成界面活性剤を使用しているもので合成洗剤と呼ばれることが多いです。天然界面活性剤を使用しているものはだいたい商品棚の下の方や隅の方にひっそりと置かれています。(置かれていないこともままあります。)

天然界面活性剤も合成界面活性剤も、汚れを落とすために働いてくれます。そしてどちらもどうしても環境にはいろいろな側面で負荷をかけてしまいます。天然界面活性剤は自然界に存在するものですから、自然界のものがみんなそうであるように徐々に生分解してもらえるけれど、合成界面活性剤は長期間に渡って安定している=長期間高い毒性を持ったままになる、もしくは分解されずに残る可能性もある、という認識を今まで持っていました。

日本石鹸洗剤工業会JSDAのホームページによると、これらの私のなんとなく正しいと思っていた情報は、1951年に石油系合成洗剤が誕生してその後の1970年代前後に起こった水源の汚染問題に対処してきた歴史に由来する情報のようでした。

界面活性剤の生分解性はどうなのか、調査したデータをネット上で検索していると、uki☆uki☆せっけんライフさんのサイトにたどりつきました。その中の石けんにまつわるニセ化学(1)によると、洗濯の際に使用する洗剤量までを考慮した残存量をいろいろな界面活性剤で比較したところ、16日後の生分解性は合成界面活性剤と天然界面活性剤とではそれほど大きな違いがあるとは思えませんでした。

最近の合成洗剤は、なるべく使用量が少なめで洗えるように改良されてきています。また、すすぎも1回で済ませるようになっているため、せっけんの方が洗剤量としても多く、またすすぎが2回必要なことから水も多く必要となってしまいます。そうするとせっけんを使用した方が環境に優しい、とは一概に言えないのではないでしょうか。

私たちが生きていくうえでは、どうしても環境に負荷をかけてしまうのですね。

メリット:せっけんは私の肌には優しい

環境には優しいかどうかはちょっと分からなくなってきましたが、私の肌には優しいことは経験から分かっています。合成洗剤を使って食器などの洗い物をしていると、手が異様に荒れるのです。子供がまだ幼い頃、今より家事は過酷で、ゴム手袋などする暇もありませんから手が荒れているとそれが苦痛でなりませんでした。それで友人から情報をもらって食器用米ぬか粉せっけんを使用してみたところ、ひどい手荒れはだいぶましになったという経験があります。あれからもう20年近く経ちますが、それ以来私はずっと食器は粉せっけんで洗っており、手荒れなども全く起こらなくなっています。手荒れを治すという過程でワセリンを使用したりもしていますが、そのことについては「せっけん、ワセリン、美肌水」の記事をご覧ください。

同時期に洗濯にもせっけんを使用することを始めました。今でもせっけんで洗う方が多いです。理由は「汚れ落ちが良い」「ふんわり仕上がる」からです。肌にも優しい可能性もあります。これについては明確には分かりませんが経験からそう思います。
しかしデメリットとして「前処理がいる」「お風呂の残り湯を使わないと生かせない」「黒っぽい色の化繊のものはうまく洗えない」が挙げられるでしょうか。うちはスポーツ用のTシャツやジャージはほとんど黒っぽいので、それらはやむを得ず合成洗剤で洗うことにしています。
デメリットの中の特にこの前処理について、横着者の私がいかにして手を抜きながら行っているかを公開して、せっけんを使いたいけれど、使いにくいなあと思っている人の役に立てたらと思います。

せっけんで洗濯してみよう!

私が使っている洗剤はこちらです。この洗剤には脂肪酸ナトリウム、炭酸塩(せっけんカスがつきにくくするため)、金属イオン封鎖剤(せっけんは軟水の方が泡立ちと洗浄力が良いため)などが入っています。

先ほど言った通り、黒っぽい化繊のものはどうしてもせっけんカスのようなものが残りやすくて、洗濯が終わった後にこすって落としたりするのは面倒くさいため、私はそれらを分けて合成洗剤で洗っています。だから最初にそれらのものをより分けておきます。

次にバケツを用意し、「ミヨシそよ風」の中に入っているスプーンの1杯弱ぐらいを入れます。(私はいつもだいたい40ℓぐらいの水量で洗濯するからです、洗濯量に合わせて袋に書いてある使用量を入れてください。)その中にお風呂の残り湯を手桶1杯分ぐらい入れます。(このお風呂の残り湯は、いつも40℃のお風呂に入っていて翌朝の温度なのですが、30℃ぐらいかなと思われます。)

せっけんを溶かした状態

バケツに入れるときに残り湯を少し勢いよく入れるとよく泡立ちます。そして手か泡立て器などを用意しておきよく混ぜてさらに泡立てます。(手肌が弱い方は洗濯専用に泡立て器を100均などで用意してくださいね。)
いつも5~10分ぐらいそのまま置いています。急いでいるときは、これを用意した後すぐに洗濯機のセットに入ります。

洗濯機のセットというのは、つまりまず洗濯物を洗濯機に入れ、洗う時間やすすぎの回数などを設定して、スタートボタンを押すことです。大事なことは、お風呂の残り湯を使用することなんです。洗濯機によって、また家の構造によっては難しいかもしれませんね。けれどせっけんの洗浄力はこの少し温かいお湯を使うことが大事なのです。また、このあとなんですが、スタートしてすぐにこのせっけん液を洗濯機に入れてはいけません。せっけんを溶かすのにも時間を取りますが、洗濯物たちが十分に残り湯に浸されてからこのせっけん液を入れてほしいのです。

ここまでくればあとは全自動洗濯機がすべて行ってくれます。私はすすぎは風呂の残り湯ではしませんが、人によってはすすぎ1回目までは風呂の残り湯でやった方がより効果的、と言う人もいます。

それから私は液体せっけんはあまり汚れが落ちていない気がするので使用してません。忙しいとき、また洗濯物自体がそれほど汚れていないと考えられるときに、時々使用します。これもしっかり検証したわけではないので、今後何か分かりましたらご報告いたします。

このように洗ってもよく落ちないシミなどは、まずは固形せっけんをこすりつけてから同じように洗濯機で洗ってみると取れることもあります。それでも取れない時は、つまりアルカリ性であるせっけんでは落ちない汚れと理解し、魔法水を使います。魔法水とは、祖父の代から続く創業70年の老舗クリーニング店「クリーンショップ ヨコクラ」を経営する横倉靖幸さんが開発したという染み抜き液です。液体の酸素系漂白剤を小さじ3、重曹を小さじ1、食器用中性洗剤を3滴、この比率で、軽く5回ほどかき混ぜて、使い古しの歯ブラシなどでシミにこすりつけ、しばらく置いたあとせっけんで洗います。経験上、かなりいろいろなあきらめていたシミを落とすことができています。
魔法水でも取れない場合は、ちなみにあきらめます。

洗濯物を取り込んだ時に汚れがちゃんと落ちていると、日ごろの報われない家事も報われる気がしますよね。また、洋服も「また着てもらえる!」と喜んでいる気がします。是非せっけんの汚れ落ちの良さを実感してもらえればなと思います。

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